音楽スタジオファイル Vol.2
SOUND STUDIO NOAH 秋葉原店
- サウンドスタジオノア秋葉原について
- 2014年2月オープンした、スタジオノア秋葉原店は都内主要駅に多数の店舗をもつスタジオノアの18店舗目の最大規模スタジオ。バンドリハーサルやレコーディング・ピアノなどの音楽スタジオ(B2〜4F)と、ダンスレッスンや稽古・ヨガなどにつかえるダンススタジオ(5F〜9F)からなる地下2階地上9階の巨大総合スタジオ施設。ジャパン・カルチャー発信最重要エリア秋葉原にそびえ立つ電脳ハイテクスタジオだ。
- サウンドスタジオノア秋葉原お問い合わせ
- サウンドスタジオノア秋葉原公式サイト
千代田区外神田6-14-8NOAH Bld.
TEL 03-5816-8383
受付時間 24時間(年中無休)
音楽スタジオの中の人に話を聞いてみた〜 スタジオノア秋葉原店 編
このコーナーは音楽スタジオでミュージシャンをサポートしてくれる「中の人」に突撃インタビューして、色々お話を聞いてしまおうというコーナーです。中の人の皆様、ご協力ありがとうございました。
本日はよろしくお願いいたします。まずはプロフィールから教えて下さい。ご出身はどちらですか?
店長の峯岸です。よろしくお願いします。生まれは東京の町田です。緑いっぱいの山ん中で育ちました。中学の時にギターを買ってもらって、3年くらい寝かして(笑)高校に入ってから音楽にハマってバンドを始めました。
高校で組んだバンドで初めて町田にある某スタジオの「リハスタ」というものを使いました。スタジオ内でジュースを飲むと5,000円罰金という厳しいところで(笑)
当時は速弾きの練習に明け暮れてましたけど、それでも、大学受験の時は死んじゃうかと思うほど受験勉強がんばりました。
無事合格するんですね!大学では何を勉強されていたんですか?
理系の大学で、通信工学科でした。でも、受験勉強で一生分の勉強をしてしまったので、大学に入ってからはまったく勉強しなくて遊ぶことしかできませんでした(笑)
大学時代は学内にあるスタジオでバンドしてましたね。当然、卒業が危ぶまれて…なんとかギリギリのラインで卒業はできたんですが、いまだに卒業できない悪夢を見てガバっと目覚めるときがあります(笑)
それは相当なトラウマですね(笑)それでいよいよ卒業と
22歳になるので、そろそろやりたいことをやろうかなと思って。ネットの求人サイトでスタジオノアの募集を見つけて応募しました。本当は僕は、当時「レコーディングスタジオ」という名前のところで働きたくて。なんかそっちのほうが響きがいいじゃないですか(笑)それで3回くらい面接してもらったんですが駄目で、「リハーサルスタジオだったらいいよ」って言われて。
それで、スタジオノアで働くことになったんですね?
はい、最初はバイトから入って下北沢店(サウンドスタジオノア下北沢店)に配属されました。今、この秋葉原店でスタジオノア18店舗目なのですが、当時下北沢店で9店舗目でした。1年くらいそこで頑張って店長になって社員になりました。
スピード出世ですね(笑)
はやく社員にしてくれと言ってました。ところが、僕は何かと飽きやすいというか、あまり一つのことを長く続けてられないんですよ(笑)それでモチベーションが下がったりして・・・
次に渋谷店(サウンドスタジオノア渋谷2号店)がセンター街の宇田川町にオープンするというのでそこでオープンから店長をやることになりました。
渋谷店もオープン前の準備から?
はい、だけど、渋谷店のオープンの時は・・・ホント死ぬほどつらかった。
どの辺がつらいんですか?
いやもうギリギリなんですよね、オープンにあたっての準備スケジュールが。今日(取材日はスタジオノア秋葉原オープン当日)も、昨日の朝8時半にここに来てから一睡もしてないですね(笑)ず〜とここで準備していて、申し訳ないですけど、風呂も入ってないんで。
正直、本日も、お疲れの感じは如実に・・・(笑)
ギリギリにやっちゃうのは悪いクセなんですけど。渋谷店の時は3日ぐらい寝れなかったんですが、毎回毎回、精神が肉体を凌駕し、みたいな感じで。もうヤバいっていう気持ちの時は全然ねむくならないんですよ。
それで無事に渋谷店もオープンするんですね
はい、それで渋谷店には4〜5年いましたね。出来た当時はノアの中では一番大きなスタジオでした。そのあと、さらに大きい新宿店(サウンドスタジオノア新宿店)がオープンするというので、そこの店長に移動しました。
すごいですね!出世魚のように次々と店舗をステップアップしていって
新宿店も1年半くらいたって落ち着いてきて、もう俺の番はないだろうな〜と思ってたら「秋葉原店やるぞ!」みたいな話が上がってきて。へ〜、店長はだれやるんだろな〜なんて思っていたら、まさかの(笑)またか!と。
まあ、でも楽しいですよね。自由に、こういうスタジオのアイデアとかもやりたいようにやらせてもらえるんで。大変なんですけど、自分の作りたいものを毎回作れるんで、良い経験ができる機会だなぁと思っています。
今日はスタジオノア秋葉原店のオープンで地下2階・地上9階、大きさもさることながら、それぞれの部屋がバリエーションに富んでいて、それでいていろんな仕掛けがあって驚きました。
今回の秋葉原店では内装もよりいっそう凝ってみました。スタジオごとに床から壁から変えて。スタジオって同じような部屋が多いってイメージですけど、それもつまんないじゃないですか。自分もつまんないんで。お客さまも、若い方、学生さんからご年配の方、初老の方までいらっしゃるんで、幅広くいろんなバリエーションのスタジオがあっていいんじゃないかなと。
レンガ壁のスタジオとか、とてもいい雰囲気でした
リハーサル・レコーディングについてのクオリティはもちろん、さらにいろいろハイテクを装備しています。照明では音に反応してLEDが光る仕掛けとか、映像放送用にクロマキー設備が常設されたスタジオ、Ustreamなどのネット放送でライブハウスのように照明やVJを演出できるスタジオもあります。スタッフもいろいろ覚えるの大変ですが(笑)場所が秋葉原という場所ですからね、アキバならではのハイテクを実現しました。
では、ノア・スタジオ店長の峯岸さんのお仕事の一日についてもう少し教えて下さい。まずは朝から・・・
はい。まず、朝ですが、僕は朝、得意じゃないんですよ。できたら昼くらいからのシフトで来るのが好ましい感じなんですけど(笑)それで、スタッフからは「店長はいつも雑誌読んでるな」と思われているかもしれないですけど、正直に言うと、ギター・マガジン、ドラム、ベース・マガジン、サウンドレコーディングマガジンと、毎日音楽雑誌を見るのが日課です(笑)
はたからみるとサボっているように見える?
と思われがちなんですが、情報収集しているんですよ!新しい楽器や機材の情報を仕入れて、気になったのがあったら楽器屋さんに見に行ったりもします。常にニーズをつかんで、良さそうな機材などは積極的に導入して、常に最新の設備と環境を提供するよう心がけてます。
それは重要なお仕事ですね。それでお昼になると・・・
まずは、どこで食べようかな〜と、考えて・・・僕はどちらかというと真面目じゃないほうなので、だったら他のやつに真面目に働かせようというタイプの人間なんです(笑)やる気のあるやつを育てて現場は任せていっています。
いつもノアさんのスタジオにおじゃますると受付やスタッフの方の対応が丁寧でとても気分がいいですよ。
はい、いくら設備と機材を良くしてもお店としては良いものになりませんので、日々現場でメンテナンスを行ったり、直接お客様に接するスタッフの育成は大事にしています。ただ、若手がいい感じに育って、やっと楽できるなぁと思っていると、あっちの店の店長やスタッフでって取られちゃうんで楽できないんですが・・・
・・・・もうちょっと店長さんっぽいコメントないですか(笑)
ちょっと、僕のインタビューの回、はずれだと思うんで(笑)すいません、今日はとっくに肉体の限界を超えてますから。
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音楽スタジオはB2F〜4Fまで全6フロア/23ルーム
2014年2月に秋葉原に「サウンドスタジオノア秋葉原」がオープンするというので取材に行ってみた。1Fはエントランス・受付カウンター・ロビーと、バンド練習用スタジオのG-2st。新宿ロフトを思わせるバンドマンにはたまらない黒赤タイルのフロアーが特徴のバンド練習に最適なスタジオだ。では、続いて2Fからチェックしていこう。
2Fはピアノ専用スタジオ。グランドピアノを設置したクラシック向けレッスンルーム
を含む8部屋 (Piano-1st〜9st)が用意されている。高級ホテルのような質感にテンションが上がる。
3Fはバンドリハーサル用スタジオ2部屋(B-1stとB-2st)とレコーディングができるスタジオ&ブース(GSst&RecB)。バンド練習用の2部屋は同じサイズでありながらその雰囲気はまったく違った。B2はめずらしい黒白斜ストライプフロアの硬派イメージに対して、B1は一転、木調フロアに一面のレンガ(本物)づくりウォールが!(写真左:わかりにくいが照明光線が飛び交っている)
4Fは大きめのスタジオが2部屋(CstとE-2st)。スペースが広い上にハイテク仕様でサブルームや照明・映像設備が充実しており、Ustreamによるライブ演奏等の放送に使えるのだそうだ。※ただしライブスペースとしての利用は禁止とのことなので利用の際には相談してみよう。相当クオリティの高い放送ができそうだ!
5F〜9Fはダンスや演劇の練習やレッスン・ヨガなどダンススタジオだ。特に最上階のスタジオ(9st)はスタジオからの見晴らし抜群。(NOAHダンスアカデミー秋葉原)
※なお、取材には待ち合わなかったがさらにハイテクなスタジオやボーカルブースが予定されている地下のB1F・B2Fのスタジオが2月下旬オープン。詳しくはノア秋葉原 公式サイトへ
インターネット放送での新たな文化発信基地としても期待
バンドや個人練習にはちょっとした便利な設備が嬉しいもの。ドラムセットが設置されている壁面にはリズム・ボックスが埋め込まれ、iPhoneを持ち込んでオケ再生するためのiPhoneケーブルが用意されていたり、またはギターやベース用のデジタルチューナーが壁に埋め込まれていていつ何時もチューニングが可能なこと、またこれらのチューナーが胸元の高い位置に設置されているなどユーザー視点にたった徹底的な工夫が施されているのだ。
以上、レポートを御覧頂いた通り、個性豊かなカラーのスタジオ。フロアーからドア・壁などが多彩。音連動するLEDライトなど演出照明設備は放送局の「番組放送のセット」さながら。リハーサルスタジオとしての活用はもちろん、ここを拠点としたインターネット放送スタジオとして秋葉原からの文化発信の拠点としての可能性を秘めている。この続きは、このスタジオを活用するミュージシャン、アーティスト次第だ。
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